不人気車マニア
自分の選ぶ単車、、、、過去から現代迄、振り返ってみると、基本は不人気車ばっかり、、、、人気車は極僅かである。中には新車で登場時は人気車だったようなモデルもあるけど、中古で買った時は二束三文の不人気車である。
今の愛車も基本、不人気車だ。
ガンマなんて400も500も買ったけど、最初に買ったのは400で新車在庫処分で25万円引きだったから買ったようなモノ。大好きだったCXなんて人気が出た事なんて一度もない。完全、不人気車だ。1993年に買った時は車検2年付けて込みで28万円だった記憶がある。BTも不人気車、SVも不人気車、VFRに至っては不人気車というか変人向けバイク扱いだろう。
過去に一度でも人気があったモデルは何？というと、Z400FXくらいしか思い付かない。RZ系はRZ350Rがメインだったけど、350Rは完全に不人気車、GSX400FSの単色赤も然り。VF400FⅡインテグラも不人気車、、、、過去の記憶で印象的なモデルを振り返ると、角目最終のCB125JXも、Z200、Z250FSも不人気車だ。XZ400Dも然り、、、、思い出せるバイクは全部不人気車である。
でも、不人気車ってデビュー前から不人気になるってのは、メーカーのマーケティング段階で判っている筈。それでも登場している。そう、不人気車ってのは売って儲けるために登場したバイクとは言えないのだ。不人気車ってのは、作り手側が作りたいという意志によって生まれたバイクと言える。そう考えると、不人気車ってのは、、、恐らくだけど、車輌に込められたコンセプトというかポリシーというのが明確である場合が強いとも考えられる。
逆に人気車ってのは、売れるバイク、大衆が望むバイクと言う事。作り手が作りたいというよりも大衆が望む商品力を持たせているだけ。言ってみれば、大衆に作らされているバイクとも言える。バイクという商品を考えると、バイクに詳しいのは、作り手側か？或いは、乗りたい側か？という事を考えると、答えは明か。詳しいのは作る側だろう。作る側の意志によって生まれたバイクってのは、それに詳しい人の強い意志が宿っているのである。
結果、新車で登場した時は売れずとも、、、、長い年月の中で生き残りやすく、それを買ったオーナーは非常に長い間、愛車として付き合う人が多いのでは無いだろうか？
人気モデルってのは、大抵は商品力競争で生まれている。そして、比較の結果、商品力競争で破れてしまうと人気が衰退していくようなモノ。そう、比較する事で競争力を保つしかないのである。それに対して、不人気車に込められたメッセージというのは、作り手側の思いが強いのである。それ故に、モデルとして純粋なのである。その純粋さってのは、オーナーが成長して理解を深める毎に虜になっていく要素なのである。自身、不人気車好きってのは、非常に素晴らしい事、、、、そういう風に理解しているけど、その根拠はこういう事なのだ。
不人気車を不人気だからということで、愛車選びの眼中から外す前に、不人気なのに何故に存在するのか？生まれてきたのか？という風に考えて、見たり、乗ったりせずに見向きもしないってのは、非常に勿体ないように思う。そういう人気なんて出そうに無いのに、、、そう言う風なモデルこそ、バイクのプロである作り手の意志が込められているのでは無いだろうか？
勿論、人気車にも強いメッセージが込められている事が多いのは確か。特に、マーケットを切り開くモデルなんてのは、登場するモデルが人気車になるかどうかは判らない。そういうモデルも強いメッセージが込められているだろう。過去を振り返ると,CB750Four、Z2から、Z400FX、RZ250、RG250ガンマ、GSX-R、、、このようなモデルってのは作り方自体がエポックメイキングなモデル。売れるかどうかは判らない状態で登場し、そのコンセプトが市場にピッタリマッチして人気車になっていたモデル達だ。こういうモデル達も、ライバル車との競争に敗れ人気を失っていくけど、長い時代を経ると、そういうモデルはやはり人気を取り戻し長くユーザーに愛されていく。まぁ、エポックメイキングなモデルでなくとも、最終的に時代を席巻したモデル達も後世で愛されていく。
ただ、不人気車で注目を浴びることなく生産終了されたモデルにも、後に見直されるバイクも少なくないのだ。
まぁ、不人気車というとレアになる。そのレアさが注目度に繋がるという面がある。レア故に単発で終了する事も少なくない。つまり、何時まで経っても現行モデル。新型＝最終モデルとなったりもしうる訳だ。ガンマとかBTなんてFMCは一度も為されていない。
興味深い事に、BTとかガンマってのは、不人気で出荷台数は多くないけど、未だに市場に残っているのが興味深い。
人気車の生存率、不人気車の生存率、比較したら、、、もしかしたら、案外、不人気車の生存率の方が高いモデルが多いかも知れない。
中には、不人気車で生き残る事も許されなかった不遇なモデルも少なくないのは事実だけど、もしかしたら、そういう不人気車も実際にじっくり見て、乗ってみると、、、何かハートにグッと来るモノを持っているかも知れない。