モアパワー！
2019年モデルのカワサキＨ２、これまでの200PSから231PS（ラムエア加圧時241PS）にパワーアップ。ＳＢＫベースマシンのＺＸ−１０Ｒも200PSから203PSに、ＺＸ−１０ＲＲでは204PSにパワーアップだそうだ。
リッターバイクの出力は200PSで頭打ち感があったのが、一気に突き抜けてきた。
スペック上では、Ｓ／Ｃ搭載のＨ２が他のＳＢＫベースモデルと同じ200PSというのが寂しく感じていたけど、ここに来て過給機らしいスペックを発揮している。
そうは言っても、公道走行ＮＧのＨ２Ｒでは310（326）PSということなんで、もしかしたら、将来的にはＨ２も相応の出力を掲げてくるようになるかもしれない。
また、普通？のネイキッドモデルの類を眺めてみると、ＧＳＸ−Ｓ７５０でも112PS、ＭＴ−０９辺りで116PSだとか、、、、そして、雑誌のインプレを見ると、そんなバイクを扱いやすい馬力とか、、、そんな表現をしている。
でも、考えてみれば80年代初頭のリッターバイクで100PS前後だから、確実のその時代を超えている。普通のバイクが80年代半ばのスポーツバイクに匹敵しているのである。
凄い話である。
こういうパワースペック、眺めるだけでも楽しいし、夢がある。馬力数値の大小っていうのは、バイクを評価する上で重要な指標だ。小学生の頃、カワサキのＺ７５０ＦＸが70PS、ＣＢ７５０Ｆが68PS、Ｚ７５０ＦＸ２が67PS、、、そんな小さな違いを気にしていた記憶がある。高校生の頃だと、400ccのホーク系が40PS、ＧＳＸが44PS、四気筒モデルの多くが45PS、、、、そんな数値を気にしていた記憶も懐かしい。まぁ、数値自体は馬力自主規制以降は横並びとなり感心が薄れてはしまったけど、１馬力、２馬力の違いは好きなバイク選びの中では重要なポイントだったような気がする。
今なら、そういう競り合いがＳＢＫベース車両で200PS前後での違いとして見られる訳だ。
そういう強烈な数値を見て感心したり、驚いたりするのは今でも好きだけど、実際に買うとなると、馬力数値の優先度は限りなく低くなっている。馬力数値なんて、どうでも良くなっているのが現状。少し寂しいような気もするけど、どうせ乗れないし、アクセル開けられないので気にしない。
自分の場合、正直、カタログ数値で65PSレベルでもお腹一杯。サンデー峠ライドでは、これでも全てのギアポジションとなると、アクセルは開けきって吹けきらせる事は出来ない。一般道の峠だと、これで３速レッドゾーン手前で終了である。これより大きな出力だと、２速以下でしかアクセルは開けられないし、そうなると恐ろしいし、４速以上で極低回転だと逆にストレス溜まりそう、、、、
結局選ぶのは、高いギアポジションを低い回転数で走っても、満足出来る加速、納得出来る姿勢変化を生み出せるように、十分なトルクとレスポンスを発揮出来るようなキャラクターに落ち着いてしまう。
最近は、所有しているバイクで、比較的軽量＋比較的ハイパワーの類のガンマやＳＶでも山奥の峠でアクセルを開けて走ると、少し怖い気もする。寝かしてアクセルをしっかり開けて加速させると、緊張を強いられるのも事実。そうなると、これ以上ハイパワーなモデルは不要と言う事かも知れない。
まぁ、歳を取ったということだろう。扱える馬力というのがこの辺ということ。
でも、それはそれとして、馬力数値の強大さというのは、何故だか感心事項の一つである。リッターバイクにＳ／Ｃが装着されてＨ２は231PSというのは、扱えるか？乗れるか？というと、扱えないし、乗れないだろうけど、231PSっていうのは純粋に凄いと思うし、もっとハイパワーなスペックに進化して欲しいという欲求があるのも確かだ。
馬力っていうのが、市販車に何処まで与えられていくのか？そこに興味がある。
これは、四輪の話でもそうだ。
小学生の頃のスーパーカーブームの時代にポルシェの９３０ターボが250PSとか、カウンタックやミウラが370PSとか、そういう数値に驚いていたのが、今は最新のスーパーカーは800PSオーバーも普通に存在している。その過激なスペックというのは見るだけで楽しいモノ。
二輪好きとしては、近年200PSで頭打ちだったスペックが、今年辺りからジワジワ上昇しているのが純粋に嬉しい。
過給機付きに単車といえばカワサキだけで、Ｈ２の231PSが最強のようだけど、是非、他のメーカーも競い合って、より驚くようなスペックを引っ提げて登場させて貰いたい。
数値に驚き、メカニズムに驚き、、、、そういうのを味わってみたいものである。
二輪で公道走行可能な市販車で300PSオーバーとか出てくるのが楽しみである。人間が扱えるサイズ、重量で300PSオーバーを実現させるために、どんなメカニズム、どんな制御を駆使して登場させてくるか？もしかしたら二輪駆動になったりするのか？、、、、そんな夢を巡らせるだけでも楽しい。
1980年頃のパワーの上限が100PS前後、1985年頃が130PSくらい、1990年頃で150PS程度だ。2000年頃に170PS、そして2010年頃からが190PSオーバーの時代である。そして、近年がリッターで200PSに到達している。それが遂に最高で231PSである。2020年辺りには250PS位にはなってそう。楽しみだ。
ただ、自分で買うのは、そういうのは選択肢に上がらない。数十馬力レベルで十分なのは言うまでもない。